こんにちは、統合失調症歴7年目のゆうきです。
今回は「統合失調症の妄想とはどんな思考なのか?」について解説します。
統合失調症の人は現実とはかけ離れた妄想をする時があります。
「闇の組織に狙われている」
「テレパシーで自分の思考が周囲に漏れている」
「誰かに操られている」
「盗聴器が仕掛けられている」
と言ったことが挙げられます。
統合失調症の人はこの様な妄想を信じて真剣に悩むのです。
実際に私も色々な妄想を信じていました。
妄想が余りにも現実的に感じていたので、今でも「あの時に感じたことは現実だったんじゃないか」ということが頭をよぎることがあります。
この様な症状が出ると、なかなかそれが非現実的なことだと認識するのが困難です。
なので症状が出る前に抑える必要があります。
私が独自で編み出した症状を抑える方法は下記の記事をご参照下さい。
ここから本題に入ります。
統合失調症の妄想とはどんな思考なのか私の体験談を元に解説します。
一個人の体験談ですが、統合失調症の人はある程度共通の思考が見られますのであなたの参考になる内容だと確信しています。
では一緒に見ていきましょう。
統合失調症の思考回路
自分が重要な人物だと思い込む
統合失調症の人の思考回路に「自分が重要人物」であると思い込むというのがあります。
私もこの世界は自分が創り上げていた世界だったと思い込んだ時期がありました。
「自分が重要人物」ですので、闇の組織に狙われたり盗聴器などで監視されたりする訳です。
テレビが周りの人が自分のことを言っていると感じるのも「自分が重要人物」だからです。
もし、あなたが世界を創り上げた最重要人物だったと考えたらどんな気持ちですか?
単なる妄想遊びだと「嬉しい気持ち」になったりもすることでしょう。
しかし、現実的にそうなった場合とてつもなく強いストレスを感じることになります。
外国政府から狙われたり、日本政府から監視されたりと自分のプライベートが一切ありません。
もちろんこれは単なる妄想ですが、本人にとっては紛れもない真実なのです。
この様な世界を生きているので、周りからするとまるで性格が変わってしまったかの様に感じることでしょう。
しかし、性格そのものは何も変わっていません。
「自分を重要人物」と思い込むことで信じる世界が変わってしまったのです。
元々の性格を使ってその世界に必死に対応しようとしているだけなのです。
ここで重要なことは「論理で否定してはいけない」ということです。
「あなたは重要人物ではないよ」と言われても、闇の組織にそう言わされているとしか考えません。
この時に家族にとって必要なのは「その妄想で周りに迷惑をかけるかどうか」ということだけです。
もし、周りに迷惑をかけてしまうと、症状が収まったときに後悔してしまいます。
この時に自己肯定感もかなり低くなってしまうのでくれぐれもそこだけは注意して下さい。
では周りに迷惑をかけるかどうか判断するためにはどうすれば良いのか?
それは、本人が信じている世界感を理解してあげると共に「そんな世界であなたは何をするべきか?」と問うのです。
その返事次第で周りに迷惑をかけそうか判断するのです。
例えば私の例でいうと「周りに監視されて辛いけど、この状況を活かして誰にでも認められる人物になろう」と思っていました。
そう思えた時から私は症状に対してもそんなに不安を感じることはなくなりました。
そんな風に思っているのならば無理に「この妄想の世界から抜け出させてあげなきゃ」と考える必要はありません。
周りに迷惑をかけなければ症状が収まった時に、自然とその世界から抜け出します。
その世界から抜け出すのは決して他人の力ではなく、薬と本人の自然治癒の力でしか抜け出せないのです。
他の方法としてはメガビタミンによるサプリの服用だけです。
統合失調症とサプリに関しては下記の記事をご参照下さい。
自分のことを重要人物だと思い込むのは「集合的無意識」と繋がっている可能性があります。
哲学者のユングは「集合的無意識と繋がると自分が偉大な人物だと認識してしまう」と述べています。
「集合的無意識」と繋がっていることに意味があるとすれば「自分自身を根本から変えるため」だと思います。
「集合的無意識」については下記の記事をご参照下さい。
テレパシーが存在すると思い込む
統合失調症の人は妄想だけではなく、幻聴も聞こえます。
それはあたかもテレパシーが存在しているかの様に感じ、それを信じ込んでしまいます。
テレパシーが存在しているということでまたさらに妄想が膨らみます。
私は人が話しかけて来てもテレパシーも同時に聞こえたため、「口から出た言葉は闇の組織に対するカモフラージュで本当に伝えたいことはテレパシーの方だな」と思い込んでいました。
なので実際に話しかけた人にとっては会話が成立していないと思ってしまうでしょう。
しかし、本人にとってはテレパシーとしてちゃんと会話が成立しているのです。
何も会話の仕方を忘れたわけではないのでそこは安心して下さい。
エネルギー波動を感じれる
エネルギー波動とは、感情に似た性質で「気」のようなものです。
周波数とも言い換えられます。
そういう感覚を感じることによってさらに妄想は膨らみます。
例えば「これ猫にあげて」と猫のエサを渡されたとします。
この時に「ああ、エネルギー波動を上げる必要があるのか」と思ってしまいます。
他には「これ本当に高いね」と商品の値段のことを話しているとします。
この時に「ああ、周波数が高いからテレパシーを受信しにくいんだ、じゃあ周波数を下げよう」と思ってしまいます。
ここで大切なのは、「思いやり」を持っているということです。
相手のことを想って「周波数を下げる努力」をしているのです。
統合失調症の人は一見思いやりのかけらもなく見えますが、本人の信じる世界感で思いやりを持って行動している場合があります。
変わったのは信じている世界感で性格そのものは何も変わらないのです。
しかし、私は急に大声を出したこともあります。
それがきっかけとなって入院させられたので、家族にとってはとても不安に感じたと思いますが、これにもちゃんと訳があります。
まず、妄想で家族の体の中に邪気が入ってしまったということを信じていました。
そして幻聴で「タイミングを見計らって大声を出せば家族を救うことが出来る」いう言葉が聴こえます。
そして「せーの」という声に合わせて大声を出したのです。
私としては家族を救う一心だったのです。
しかし、今思えばその時に入院させてくれた家族に感謝してます。
大声を出したのが家族ではなく他人だったと考えただけでもとても気まずくなります。
この時は他人に大声を出す可能性があったため入院は正解だったと感じています。
話は戻りますが、エネルギー波動を信じているのは統合失調症の人だけではありません。
スピリチュアル業界でもそれを信じている人が大勢居ます。
私は現在は病気の症状が出ることはほとんどありませんが、今でもエネルギー波動を感じることが出来ます。
これはおそらく、脳の「松果体」という部分が活性化して動物が本来持つ鋭い感性がむき出しになっているからだと思います。
「松果体」はチャクラでいうところの第6チャクラに位置しています。
インドでヨガの瞑想を本格的にしている人にとっては「松果体」を活性化することでスピリチュアルな直感力を磨き上げるということを目指しています。
なので、エネルギー波動を感じること自体は特に問題はありません。
問題なのは日常会話に「波動を上げる」とか使わないのにも関わらず、「上げる、下げる」「高い、低い」といった日常会話の言葉に反応して「波動を」とか「周波数を」といった意味に捉えてしまうことです。
ですが薬を服用していれば自然とそれも治ります。
今の私は日常会話はそれとしてしっかり理解することが出来ていて、なおかつエネルギー波動を感じることが出来ている状態です。
邪気を感じる
これは上記で挙げたエネルギー波動とは違うものになります。
邪気は邪気でしかなく、波動が低いとか関係ありません。
もちろん私の妄想の中での話です。
ここで病気の当事者にお伝えしておくと、私は誰にも操られていませんし、これを読んでいるあなたが妄想の世界を真実だと思ってしまっていたとしても大丈夫です。
その世界で強く生きるためには「良き行いをする」ことだけで良いのです。
「良き行い」とは人に迷惑をかけないで、感謝の気持ちで接することです。
どんな世界においても人に感謝することで強く生き抜くことが出来るのです。
話を戻しますが、邪気を感じることでそれを追い払うため「大声」を出したり、「お祈り」をしたりするのです。
それは人に迷惑がかからなければ放っておいても構いません。
と言っても「大声」は結構迷惑ですね(笑)
魂を感じる
私は妄想の中で、家族の中に違う人の魂が入ってしまっていると感じることもありました。
そうなった時に家族が全くの別人だと思い込んでしまいます。
もちろん肉体は家族のモノなのでそれを傷つけることは考えもしないですが、嫌いな人の魂が家族に入ってしまった場合その人に対して嫌悪感を感じてしまいます。
そうなった時に家族としてはあまり関わらない方が良いかと思います。
って言っても、いつそうなったかわからないですよね(笑)
「何か自分に対して嫌悪感を感じているな」と思ったら距離を置いて下さい。
これも薬を飲んでしっかり睡眠をとることで良くなります。
感情に色を感じる
良くテレビなどで、オーラの色が見えるという人が登場しますが、統合失調症の人もオーラの色を感じることが出来ます。
私の場合は正確にはオーラではなく、感情そのものに色が付いている感覚がありました。
例えば「ピンクは優しい気持ち」だったり「赤は笑いの感情」だったりします。
そこで問題なのが日常会話で「色」の話をした時に、それを感情のことだと認識してしまうことです。
「このバラとても赤いね」という会話があったとします。
この時に「ああ、今赤い感情が出ているのか」といった認識をします。
「バラ」という言葉は一切聞こえないのです。
しかし、これは特に他人に迷惑をかけるようなことは無いと思いますので放っておいても構いません。
時期に良くなります。
症状のことを言ってはいけない感がある
これは「自分を重要人物」だと認識しているから出て来る思考になりますが、症状のことを「言ってはいけない」と誰かに言われているような感覚になる時があります。
もし症状のことを聞いても何も答えない場合はその思考回路になっている可能性があります。
なので、その場合は当事者が感じている状況を知ることが出来ません。
でも考えてみて下さい。
周りが統合失調症の世界感を知ってもしてあげることは薬を服用をさせることと入院させることぐらいです。
なので当事者が信じる世界感を無理して知る必要はないのです。
以上が統合失調症の人の主な思考回路になります。
この基本的な思考回路が複雑に絡むことで様々な妄想が膨らんでいくのです。
最後に妄想の世界でも強く生きるための方法をお伝えします。
妄想の世界でも通用する考え方
先ほども少しお伝えしましたが、妄想の世界でも通用する考え方は「良き行いをすること」です。
誰かに監視されてようが、バカにされようが、笑われようが、自分に恥じない生き方をすることで気にならなくなります。
この病気はあなたの人格を高める為に神から与えられた試練なのです。
人は誰でも「良心」があります。
その「良心」に従って行動することで、あなたの人生をより豊かにします。
あなたが重要人物だろうが平凡な人だろうが神は平等に人を創りました。
そして、どんなネガティブな感情にも打ち勝つ「感謝」という感情を人間に与えました。
「感謝」は人間の最も深い感情です。
あなたが感じている「憎しみ」や「恐れ」「不安」は「感謝」には到底敵いません。
あなたは布団やベッドで眠れていますか?
あなたはあったかいシャワーを浴びることが出来ていますか?
小さなことでも周りには「感謝」がたくさんあふれています。
そしてそれに気づくことが出来るのはあなた自身なのです。
布団やベッドを作ったのは誰ですか?
あったかいシャワーを浴びることが出来るのは誰のおかげですか?
あなたの生活に「感謝」を見つけて下さい。
そうすればあなたはこの病気にすら「感謝」出来る時が訪れるでしょう。
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