統合失調症は潜在意識の自動装置が手動になる

統失について

私たちは私生活において無駄な情報を無意識にシャットアウトして生活しています。

入って来る情報を自動フィルターにかけて、意識できる情報と意識出来ない無意識の情報に分けています。

あなたが町中で看板を見た時に、何の興味も無かったら脳はそれを無意識の情報に振り分けます。

無意識の情報に振り分けることで、あなたの普段の生活に必要な情報だけを意識することが出来ます。

もし、この振り分けをしなかったらあなたは情報に戸惑い、何の情報があなたに必要かがわからなくなり、生活に無関係な情報で頭が埋め尽くされます。

人が意識出来る情報の量は決まっているため、それらの無駄な情報が入ることで本来意識しなければいけない情報が頭に入らなくなります。

私は、このことがいかに大切か思い知らされる経験をしました。

7年前に統合失調症を発症して以来、症状が出る度にこの無意識の自動フィルターが機能しなくなってしまったのです。

誰もが無意識に行っていることなので、これは顕在意識ではなく潜在意識の分野が管轄しています。

フィルターが機能しなくなると、入って来る情報全てに深い意味があると思ってしまいます。

例えば、「これ、猫にあげて」と言われたら通常は誰でも「これ」というものは「猫のエサ」のことだとわかります。

「あげて」という言葉は猫にエサを「食べさせる」ことを意味します。

しかし、フィルターが機能しない場合は、「これ」と言う情報は潜在意識に振り分けられ意識出来ない状態になり「あげて」という意味だけ顕在意識に振り分けられ、この「あげて」という意味を深く考えます。

「あげてって何をあげるのだろう?」

一瞬だけそういう思考をして、「ああ、なるほど、自分のテレパシーの周波数を上げればいいんだ」

という意味に捉えます。

本来ならテレパシーと言った情報は、私生活において重要ではありません。

科学的に証明されている、いない、と言ったこと以前の問題です。

テレパシーを使えると誰も思っていないのが当たり前で、普段の生活においてそんなこと考えもしません。

しかし、統合失調症の人は「これ猫に」という部分は完全に無意識化されてますので、「あげて」という言葉にとても深い意味を感じるのです。

これはフィルターが機能しなくなって、言葉の重要度も認識することが出来ない状態なのです。

「これ猫にあげて」という言葉自体、軽い言葉です。

これをしないと大変なことになると言った言葉ではありません。

しかし、統合失調症の人は全ての情報が深刻な重要性を持つ様に感じてしまうのです。

なので、フィルターが機能しなくなった人の顔はとても真剣だと思います。

統合失調症の人はこの様に必要な情報の振り分けを手動で行わなければいけません。

それは潜在意識ではなく顕在意識によって情報を分けているということです。

意識の中で情報を手動で振り分け、通常の人とは違った膨大な情報量に必死に対応しているのです。

入って来る情報は言葉だけではありません。

例えば、「ドン」と音がすると、通常は「何かの物音」という意味で他の情報はシャットアウトします。

他の情報とは「このタイミングで」という情報です。

統合失調症の人は「このタイミングで音がなるってことは、今自分は精神的に深い領域に入ってしまっているから(暗い闇に落ちるな)ということを知らせてくれたんだ」と思考します。

フィルターが機能しないと、タイミングという時間の概念まで深刻に捉えてしまいます。

フィルター機能は特に重要性を持たないタイミングの情報をシャットアウトしているのです。

統合失調症の人にとって、色も重要な情報です。

私の場合、感情や人のオーラ的なモノを色で捉えていました。

人のオーラ的なモノを自分が変えることが出来る特別な存在だと考えていました。

人に合うと、その人が求めている色のオーラに変えてあげなきゃと必死でした。

慣れて来ると簡単にオーラを変えることが出来る様になりました。

完全に妄想の世界ですが、その時に自分の成長に喜びを感じたものです。

ぶっちゃけ、こんな状態では仕事が出来るはずもないと思いますよね?

それが仕事となると何故かフィルターが機能しだすことが起こるのです。

顕在意識から潜在意識へ情報の振り分け作業を任せることが出来たからだと思います。

どうやればそうなるのかは正直わかりませんが、集中力が影響していそうです。

今思えばこの潜在意識のフィルター機能は本当に便利な機能でとてもありがたく、人間の脳は凄いことをやってのけてるなと尊敬の念を感じます。

私たちの潜在意識はとてもつもなく膨大な量を振り分けているのです。

これが出来ないと、まともな思考は出来ません。

では、フィルターが機能しない人にとって情報を手動で上手く振り分けるにはどうすれば良いのか?

一度に大量の情報が入って来る。

これは防げません。

言葉の意味も一度に数種類の意味を感じます。

「これ猫にあげて」という言葉を手動で振り分けるとすると、「あげて」という情報だけが入ります。

「あげて」の主語が「周波数」という意味か「オーラの色」という意味か「渡されたモノ(猫のエサ)」の意味に聞こえるとします。

この場合正解は渡されたモノになります。

その時に、過去の病気になる前の自分なら何を選択するか思い出します。

そして過去の記憶を元に、「猫のエサを渡されて、これと言っているということは、これの主語は猫のエサに違いない」と理屈で選択するのです。

病気になる前の過去の自分だったら?という視点がとても大切です。

これを繰り返し行うことで、ある程度は理屈だけで膨大な情報量から選択することが出来ます。

しかし、それには限度があります。

完全に妄想の世界だけにのめり込んだ場合はお手上げです。

この場合あなたに出来ることは薬の服用だけです。

そうならないためにも、症状が完全に出る前の段階で食い止める必要があります。

少しの症状も許さないのです。

理屈で情報を選択しているということは、少しだけ症状が出ている状態になります。

それすらも許さない方法です。

それが出来ると、わざわざ理屈で情報を選択する面倒な作業は必要ありません。

その方法とは、症状に対して「来るなら来い」という感情と「どうでも良いや」という感情の両方を心に秘める方法です。

症状は精神的なことが原因なので、物理的に何かをするという対策は効果が乏しく、効果があるのは薬の服用だけになります。

ナイアシンサプリによるメガビタミン療法も効果は実証されていますが、薬と併用することをおすすめします。

精神的な方法としては上記の「来るなら来い」という感情を心に秘めるにはどうすれば良いのか?

それは自己肯定感を高める必要があります。

例えば、症状として「周りに監視されている」とか「自分の思考が周りに知られている」と言ったことがあります。

この症状と連動して自分のことを「恥ずかしい」とか「なんてダメな人間なんだ」という声も聞こえたりします。

とても辛いと思います。

そこで自分を否定してしまうのも良くわかります。

しかし、考えてみて下さい。

これは自分が成長出来るチャンスなのです。

周りに何を言われても動じない心があれば症状に対する恐怖心に打ち勝てます。

「そんな心持てるはずがない」

と思った方は注意が必要です。

そう思うことがすでに潜在意識に刷り込まれてしまうので、本当にそうなってしまいます。

ここは私の経験を信じてみて下さい。

大した人間ではないですが、自分自身はこの方法で克服出来たという実績があります。

先ずは、「絶対に恐怖心を克服できる」と信じることから始まります。

そして、自己肯定感を高めるために「人格を根本から改善し、高みを目指す」と誓うのです。

トイレや風呂を周りに観られて笑われていると感じてしまった場合でも大丈夫。

あなたの本質は「恥」の感情ではなく「感謝」が本質になります。

人が敵に見えている場合でも感謝は出来ます。

「この世界で感謝の感情が湧くはずもない」

と思った方は特に「感謝」を意識しなくても構いません。

先ず、「人を憎んでいる自分」を受け入れましょう。

それでもいいんです。

人を憎む人はあなた以外にも大勢居ます。

それはそんなに悪いことではないのです。

それを一旦受け入れて下さい。

「私は今、人を憎んでいます」と心の中で言って下さい。

この時に、「今」を強調して下さい。

「一旦」受け入れることの重要性がわかる人は、自分で腑に落ちる言葉をアレンジしても構いません。

自分にしっくり来る言葉がわからない人は、私の方法をマネてみて下さい。

本当に受け入れることが出来れば、「憎しみはどうでも良い」という感情になります。

本当に受け入れたかどうかはあなた自身が感覚的にわかるはずです。

それが出来たら、日ごろから自分の良心に従った行為を心掛けて下さい。

この時に「アレもコレもしなければいけない」という感情に締め付けられた場合は、「今はそんなに出来ない」と自分の心にちゃんと断りを入れましょう。

それを積み重ねて行けば自己肯定感を高められます。

じっくり時間をかけて、根本から自己肯定感を高めることについては下記の記事を参照して下さい。

日々の生活に自信を取り戻せばもう症状は怖くないはずです。

この時に初めて「来るなら来い」という感情を心に秘めることが出来ます。

そうなれば症状が出ても、折れない心を持つことが出来ます。

次に「どうでも良い」という感情について説明します。

これは「どうにでもなれ」と言った投げやりの感情ではなく「症状は無意味だ」という感情になります。

前述したことを実行して症状から恐怖心を取り除くことが出来れば、ポジティブな症状が出て来る場合があります。

非常にドラマチックな症状なので、その世界をひたすら感じて居たいと思ってしまいます。

私はこの時にスピリチュアルな情報にのめり込みました。

でも本当の幸せはその世界ではなく、「症状なんてどうでも良い」と思えた瞬間に現実的な幸せを感じます。

それはふんわりと優しい幸せではなく、しっかりと強い幸せの様な感覚です。

嫌な事を避けて生きるのではなく、嫌な事が存在しなくなる状態です。

絶対後者の方が幸せ度は高いです。

その為には、ポジティブな症状が出たら、先ずはそれを十分に味わって下さい。

この時に、「今はこれを味わう貴重な時期だ」という感覚を持って下さい。

この「今は」という感覚を持つことで、未来は現実的な世界を生きている自分のイメージを潜在意識に刷り込むことが出来ます。

このポジティブな症状を味わっている時期がエンパス(感受性が高い)の時期になります。

プラスの感情もマイナスの感情も入りやすい時期です。

この時期に、色々な感情を深く味わって下さい。

そうすればあなたの潜在意識に「色々な感情を味わう」ということが刷り込まれます。

マイナスの感情もじっくり味わうことで、現実の世界に戻った際にとても役に立ちます。

何故ならマイナスの感情をしっかり感じることが出来るからこそプラスの感情を味わう喜びが生まれるからです。

この状態から目覚めた感覚をポエム的に表現した記事が下記になります。

エンパスの状態の名残惜しさを表現していますが、現実に戻った今の状態がベストであると感じています。

感情を味わい尽くしたら、症状が無意味に感じて来ます。

そうなれば自然と症状に対して「どうでも良いや」という感情が芽生えるのです。

その感情を大切に心に秘めることで、症状が出そうになったら感覚的にストップをかけられるようになります。

そうなればあなたにとって本当の幸せが訪れることでしょう。

ここまで読んでくれてありがとう

からあなたに感謝します

コメント

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