【日月物語】エピソード1「物語設定」

【日月物語】

【日月物語】エピソード1「物語設定」台本公開

文明が滅びると、物理的な豊かさを失った人々は自ずと自然に溶け込んで行く。

そしてだんだんと自然崇拝の信仰心が芽生え始める。

この物語は遠い未来のとある村から始まる。

その村はお日見村と呼ばれた。

隣村にはお月見村と呼ばれる村がある。

その中間地点にはそれぞれの村の巫女が暮らしている社がある。

お日見村ではお日様を信仰の対象として崇めていて、

お月見村ではお月様を信仰の対象としている。

お日見村もお月見村も以前は元々ひとつの村だった。

人の歴史から学び、

信仰の対象が違った村人たちは争いを避けるために、

暮らす場所を物理的に隔離した。

お日見村では主に米と麻を育てている。

それをお月見村へ届けると、

米からお酒を造ったり、麻の繊維を衣服などのあらゆる物に加工している。

そのこともあってか、

双方の村の交流は限定的に行われていた。

それぞれの村には学び舎が設置されていて、

読み書きは当たり前にできていた。

二つの村では10歳になると社に行き、

人の信仰心を見抜く不思議な力を持った二人の巫女によって儀式が行われていた。

お日見村の巫女はあがり様と呼ばれ、お月見村の巫女はいり様と呼ばれた。

お日見村では基本的にお日様を信じる心があり、

そしてお月見村ではお月様を信じる心があった。

これをそれぞれ日の心、月の心と呼んでいた。

どの村も10歳になる頃にはその信仰心が既に芽生えていて、

基本的にお日見村で育った子供は日の心が芽生え、

お月見村で育った子供は月の心が芽生えていた。

信仰の対象が違うためか、

二つの心にはハッキリとした違いがあった。

日の心には強く生きる諦めない力が宿り、

月の心には慎ましく生きる癒しの力が宿っていた。

そんな中、日の心と月の心が結ばれるという大きな出来事が起きた。

日月が交わる時、特別な子が産まれる。

古い言い伝えではそう言われていた。

5分で観れます☆【日月物語】第1話「儀式」

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